2023年9月に、
水性/弱溶剤のアクリルシリコン塗料・
フッ素・無機塗料を南面約26.6度に設置し、
屋外暴露を開始。
約1年4ヶ月経過した塗膜の
観察を行いました。
(暴露場所は宮城県石巻市)
今回は、水性アクリルシリコン9種類、
水性フッ素2種類、無機塗料1種類の
計12種類を比較してみました。
いずれも白色で、
アクリルシリコン1種類のみN90を使用しています。
汚れの比較
低汚染性塗料は
親水性の塗膜になり、
空気中の塵や埃、排気ガスなどが付着しても
雨水で汚れを落とす効果があるため、
雨筋汚れが少ない塗料と言われています。
現在販売されている
水性アクリルシリコン・フッ素・無機塗料は
低汚染塗料になっていることが多いです。
低汚染性のメカニズム

また超低汚染性という塗料/塗膜もあり、
今回、確認した塗膜にも
超低汚染塗料があります。
低汚染テストは
雨筋の比較になってしまいますが
今回の検証は「汚れの比較」になります。
比較のご説明

樹脂のグレード・塗料メーカー・
低汚染性の有無・汚れを観察。
上塗り2回目の塗膜で
汚れ・光沢を比較します。
汚れの比較は数値化できなかったため、
目視で「◎優秀◯普通△やや劣る✕劣る」で記入。
使用機械

日本電色工業株式会社
ハンディ型光沢計 PG-II/IIM

計測後
光沢を数値化できるため、
非常に役立つ機械です。
使用塗料と比較画像
水性1液形アクリルシリコン
低汚染塗料
MS

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 36.32.33/33μ |
| 初期光沢/平均 | 43.45.45/44 |
| 暴露光沢平均 | 40.43.43/42 |
| 汚れ | ◯ |
水性1液形アクリル
低汚染塗料
TT

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 37.33.34/34μ |
| 初期光沢/平均 | 60.53.54/55 |
| 暴露光沢平均 | 40.45.41/42 |
| 汚れ | △ |
水性1液形アクリルシリコン
超低汚染塗料
RS

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 30.39.37/35μ |
| 初期光沢/平均 | 51.49.53/51 |
| 暴露光沢平均 | 38.44.45/42 |
| 汚れ | ✕ |
水性1液形アクリルシリコン
超低汚染塗料
TP

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 19.20.28/22μ |
| 初期光沢/平均 | 42.41.43/42 |
| 暴露光沢平均 | 43.46.41/43 |
| 汚れ | ◯ |
水性1液形アクリルシリコン
低汚染塗料
AS

| 色 | N-93シルキーホワイト |
| 膜厚/平均 | 46.40.36/40μ |
| 初期光沢/平均 | 53.53.49/51 |
| 暴露光沢平均 | 43.42.42/42 |
| 汚れ | △~✕ |
水性1液形アクリルシリコン
低汚染塗料
RN

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 39.56.39/53μ |
| 初期光沢/平均 | 53.55.51/53 |
| 暴露光沢平均 | 45.44.46/45 |
| 汚れ | △~✕ |
水性1液形アクリルシリコン
低汚染塗料
BS

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 63.43.30/42μ |
| 初期光沢/平均 | 43.42.42/42 |
| 暴露光沢平均 | 32.35.34/33 |
| 汚れ | △~✕ |
水性2液形アクリルシリコン
記載なし
BX

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 67.52.53/57μ |
| 初期光沢/平均 | 49.49.48/49 |
| 暴露光沢平均 | 30.31.30/30 |
| 汚れ | ◯~△ |
水性1液形アクリルシリコン
超低汚染塗料
WS

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 44.31.35/36μ |
| 初期光沢/平均 | 77.80.80/79 |
| 暴露光沢平均 | 51.59.64/58 |
| 汚れ | ◎ |
水性1液形フッ素
低汚染塗料
NA

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 31.32.38/33μ |
| 初期光沢/平均 | 66.68.65/66 |
| 暴露光沢平均 | 49.50.50/49 |
| 汚れ | ◎ |
水性2液形フッ素
超低汚染塗料
FX

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 44.44.39/42μ |
| 初期光沢/平均 | 29.30.31/30 |
| 暴露光沢平均 | 35.36.37/36 |
| 汚れ | ✕ |
水性2液形無機塗料
低汚染塗料
SA2

| 色 | 白 |
| 膜厚/平均 | 20.23.30/24μ |
| 初期光沢/平均 | 78.78.76/77 |
| 暴露光沢平均 | 66.68.64/66 |
| 汚れ | ◎ |
結果
超低汚染塗料は太文字
初=室内保管の塗り板の初期光沢
暴=暴露光沢
%=光沢の減少
(TPとFXは光沢が
向上しているため計測不可)
R=レベリング性
| 塗料名 | 初 | 暴 | % | R |
| SA2 | 77 | 66 | 14.3 | ◎ |
| WS | 79 | 58 | 26.6 | ◎ |
| NA | 66 | 49 | 25.8 | ◎ |
| RN | 53 | 45 | 15.1 | ◯ |
| TP | 42 | 43 | 不 | ◯ |
| MS | 44 | 42 | 4.5 | ◯ |
| TT | 55 | 42 | 23.6 | ◯ |
| RS | 51 | 42 | 17.6 | ◯ |
| AS | 51 | 42 | 17.6 | ◯ |
| FX | 30 | 36 | 不 | △ |
| BS | 42 | 33 | 21.4 | △ |
| BX | 49 | 30 | 38.8 | △ |
低汚染塗料/超低汚染塗料は
カタログ通りの性能があるのか?
1年4ヶ月の経過を観察した感想は
超低汚染塗料の中には、
低汚染塗料よりも汚れが目立つ塗膜もありました。
「カタログ」や「塗料メーカー」の説明だけを
結果として信用することには、
少し怖い面もあります。
レベリング性
塗り板12枚を確認すると
やはりレベリングの良い塗料は
汚れにくい傾向にありました。
希釈する前の
塗料の粘度にもよりますが、
個人的には
無希釈で膜厚だけを重視する塗装は
塗膜の肌が荒くなり、
汚れが付着しやすくなる傾向が
あるのではないかと考えています。
近々同じ塗料で
「無希釈塗装」と
「レベリングを意識した塗装」を
暴露してみたいと思います。
注)レベリング性に優れている塗料は
隠蔽に劣る傾向が強いため、
凹凸がある外壁で大きく色を変える場合は
エッジ(角)が透ける可能性があります。
色褪せ
色褪せは目視での判断ですが、
これもAS2とWSが
優れているように感じます。
MSとTPは
若干劣りますが、悪くはありません。
1年4ヶ月の汚れの差
約2年4ヶ月経過

次回は2年4ヶ月後か3年4ヶ月の経過を更新予定です。
記事提出者:阿部塗装店

