はじめまして。大阪の(株)松岡塗装店の松岡です。
普段、塗り替えをしていると真っ直ぐラインを出す為の手直しや清掃を必ずします。
しかし、少しでも手間を省く為に色々な道具や材料を使って工夫をしてると思います。
そこで、今回は私が普段の作業中に疑問に思っていた事を検証して行きたいと思います。
まずは9種類のマスキングテープを用意しました。
今回はカモイ・ニチバン・3Mの3社です。
それぞれメーカー説明もありますが、個々の使用感の好みもあると思います。
この9種のテープを使って見切りや直線ラインが綺麗に出るのか?
また、どの材料が二ジミが少ないのかを検証して行きます。
まずは吹付けボンタイルのA4サイズ見本板を3枚用意し、それぞれのマスキングテープを半分ずつ貼ります。
今回は実際に現場で手間を省けるかの検証なので、ササラやテープ押さえなどを使わずに指だけでテープを押えて検証いたします。
また、もう半分も同じ種類のテープを指で押さえて貼って行きます。
真ん中の黄色のテープより、同じ向きでテープが捲れるように半分で分けました。
243Jプラスのみ、18ミリがなかったので30ミリで貼りました。
続いて、今回使用する材料は、ワイドシーラー・セブンS・アクリコ・ボンドコーク(クリア)の4種類を使って検証していきます。
ワイドシーラー
現場作業と同じように、それぞれのテープの上部に塗っていきます。
また、間違えない様に各テープの上に材料名も記しました。
ボンドコークは指で擦りつけてすぐに塗料を塗り、マスキングテープを捲るのが一般的な直線ラインの手直し方法だと思うので、ボンドコーク以外の材料を先に乾燥させました。
ボンドコークは乾燥してしまうと広い範囲を引っ張ってしまうので、後で一緒に検証します。
ワイドシーラー・セブンS・アクリコの順で塗ってすぐの状態です。
時間的には5分位ですが、先に塗ったワイドシーラーは乳白色方透明に変わってきました。
セブンSは半乾き状態です。
30分経過した状態です。
4種類共とも、ほとんど変化はありませんがアクリコだけが全く乾いていない感じがしました。
ちなみに撮影時の気温は13度で、朝の7時20分頃に撮影しました。
2時間経過した状態です。
ようやくすべての材料がほぼ透明になりました。
使用材料はオーデフレッシュSiを使用しました。
見本板が茶系の色なので、見切りやラインが分かりやすい様に白形の色で塗ります。
この3種類はどちらかと言うと滲み止めで使用する事が多いと思われますので、2時間ほど外で乾燥させました。
2時間経過後、同じ方向に真ん中から全てのテープを捲りました。
そして、ボンドコークも現場作業時と同じように指で擦り付けてます。
今回の検証は指で押さえてどれだけの綺麗さ・二ジミが無いかを検証する実験です。
冒頭にも書いた様にササラやテープ押さえを使えば、ある程度は綺麗に出るとは思います。
私が知りたかったのは、手間を省いていかに綺麗に出るか?でした。
結果的には、どの粘着度のマスキングテープでも綺麗にラインが出て二ジミが少ないのはアクリコでした。ほぼ二ジミも無しと判断して良いと思います。
また、セブンSも低粘着のテープ2種類に少し二ジミが見られましたが、ある程度の粘着力があるテープだと綺麗にラインも出て二ジミもありませんでした。
逆に二ジミが多かったのはボンドコークでした。普段の作業も私はササラで押さえてからボンドコークを擦り付けるので綺麗なラインが出ていたと思われます。
ワイドシーラーは独特な引っ張りが多くみられました。ワイドシーラーは充分に乾燥させるのでは無く、半乾き状態が良いかもしれません。
この検証検体は今後、経年劣化の違いを見ていきたいと思います。
※後日、密着を検証する為にクロスカット試験をしました。
結果、全ての材料で良く密着はしていました。
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記事提出者:株式会社 松岡塗装店